ありがたい「在ロンドン日本国総領事館からのお知らせ」2連発

パート1.嬉しい部分が無くもない、少し笑えると言え無くもない

偽警察官による詐欺


2010年10月6日

1.過去数年にわたり、日本人を標的にした偽警官詐欺が多発していましたが、ロンドン警視庁は、皆様からのご協力や当館(在ロンドン日本国総領事館)との連携の下、本年4月に3人の容疑者を逮捕しました。情報提供等、ご協力いただいた方には改めてお礼申し上げます。

その際の同警視庁の感触によれば、組織犯罪の可能性が高いとのことでした。

2.その後司法手続きが進められた結果、9月27日、3人の容疑者に対して有罪判決(15ヶ月〜24ヶ月の有期刑)が言い渡されました。いずれの容疑者も非英国人(ルーマニア人)のため、刑期終了後に国外退去になるものと見られます。

3.但し、警察は、容疑者の逮捕後は同種手口による被害報告は減少しているものの、犯罪組織そのものが壊滅されたわけではないため、同種手口の犯罪には、引き続き注意が必要であるとしています。つきましては、下記情報をご参考に、引き続き十分ご注意ください。

なお、被害に遭われる方の多くは、旅行者や留学生です。旅行会社、留学斡旋会社等の関係者の方は、広い注意喚起等もお願いいたします。

(1)多く見られる犯罪の手口の例

(イ)見知らぬ人物が地図を持って質問をしてくる。

(ロ)これに応じていると、警察官と称する二人組み(私服)が現れ、(偽造の)警察IDを見せた上で、同人物が尋問を受ける。同人は、求めに応じて偽警察官にIDやクレジットカードを見せ、暗証番号を伝える。偽警察官は、無線機を使いどこかに確認をとる。

(ハ)次に、偽警察官は被害者の邦人に対しても、ID及び所持しているすべてのクレジットカードの提示を求め、さらにカードの暗証番号を聞いてくる。正確な番号を言わないと警察署へ連れて行くと高圧的になる。

(ニ)偽警察官は、無線機でどこかに連絡をした後、カード類を返却するが、このうち1〜2枚を気づかれないように抜き取り、立ち去る。最初に質問をしてきた人物も立ち去る。

(ホ)数十分以内の間にその持ち去られたカードが不正使用される。


(2)対策

(イ)見知らぬ人物が近づいて来た場合には、可能な限り関わり合わないようにする。特に、人気のない場所には絶対について行かない。

(ロ)警察官が、クレジットカードの提示を求めたり、暗証番号を聞くことはないので、不審に感じた場合には、周囲にいる人に助けを求める。

(ハ)万一本件犯罪に巻き込まれた場合には、速やかに警察へ通報するとともに、カードの停止措置を行う。


4.今回の容疑者逮捕には、邦人の方から寄せられた情報が大きく寄与しております。つきましては、同様の犯罪に遭いそうになった場合や万一被害に遭ってしまった場合には、最寄りの警察に届け出て頂くとともに、差し支えない範囲で当館にも報告いただければ、幸いです。報告頂いた情報は、個人が特定できない形で、広く在留邦人の方々への注意喚起等に利用させていただきます。


参考情報 http://www.uk.emb-japan.go.jp/jp/consulate/22_03_15_higai.html

http://www.uk.emb-japan.go.jp/jp/consulate/21_09_08_higai2.html

2.これはいただけない。どんどん無差別化してる。

安全・テロ情報



北アイルランドにおける爆弾テロ事件等に関する注意喚起



2010年10月6日



1 英国・北アイルランドでは,各地でリパブリカン分派によるとみられる爆弾テロ事件や同未遂事件が発生しています。テロの標的とされているのは警察,裁判所,軍等の職員や施設である模様ですが,一般市民がテロに巻き込まれる危険性も十分考えられますので,常に十分な注意と警戒が必要です。

報道によれば,ここ数か月間でも以下のような事件が発生しています。

(1)6月17日夜,ティローン州所在の警察署前に,爆発物を積載した自動車が放置されているのが発見され,付近に住む350人が避難した。

(2)6月18日未明,アーマー州クレイガボン所在の警察署に爆発物が投げ込まれた。不発のため被害はなかった。

(3)7月10日夕方,アーマー州南部で橋の下に仕掛けられた爆弾が爆発し,橋が損壊した。負傷者はなかった。

(4)7月22日,ベルファスト西部のウッドボーン警察署でパイプ爆弾が爆発した形跡が発見された。被害は発生しなかった模様。

(5)8月3日未明,ロンドンデリー州ストランドロード警察署の近くでタクシーに仕掛けられた爆弾が爆発し,警察署のフェンスが破壊された。負傷者はなかった。

(6)8月4日,ダウン州バンガーにおいて,陸軍少佐の自宅で自家用車の下部に仕掛けられていたと思われる爆弾が発見された。近隣住民の避難措置がとられ,爆弾は軍によって処理された。

(7)8月7日,アーマー州ニューリーにおいて,警察官の自宅で自家用車の下部に仕掛けられていた爆弾が発見された。近隣住民の避難措置がとられ,爆弾は軍によって処理された。

(8)8月10日,ティローン州コックスタウンにおいて,警察署警備員の自家用車に仕掛けられた爆弾が爆発した。同警備員にけがはなかった。近隣住民の避難措置がとられ,爆弾は軍によって処理された。

(9)8月14日,アーマー州ルーガンの小学校付近の交差点でごみ箱に仕掛けられた爆弾が爆発し,12歳の児童2名及び2歳児の計3名が軽傷を負った。

(10)9月6日,ベルファスト西方に所在するアントリムのカトリック系小学校においてパイプ爆弾が発見され,児童400人が避難した。

(11)10月4日深夜,ロンドンデリー州アルスター大学付近のショッピングセンター近くの銀行外で車に仕掛けられた爆弾が爆発し,付近の商店が損傷した。負傷者は報告されていない。



2 つきましては,北アイルランドにお住まいの方及び渡航・滞在を予定されている方は,テロ事件や不測の事態に巻き込まれることのないよう,最新の関連情報の入手に努め,かつ,テロの標的となる可能性のある警察署,裁判所,軍の施設や官公庁には必要がない限り近付かないように努めてください。また,これらの施設への訪問が必要な場合にも,できる限り短時間に留めてください。

爆発予告電話を受けて,警察による交通規制やそれに伴う誘導措置が実施される場合がありますので,こうした場合には,周囲の状況には一層の注意をお願いします。警察官等の指示がある場合には,それらに従って慎重に行動してください。

  爆弾テロ事件等の不測の事態が発生した場合の対応策を再点検し,状況に応じて適切な安全対策を講ずるよう心がけてください。



3 なお,9月24日,英国内務省は,同国本土におけるアイルランド関連テロの脅威度を「平穏(moderate)」から,「相当(substantial- an attack is a strong possibility)」(英国政府による5段階のテロ脅威度評価の上から3番目)に引き上げた旨を発表しました。国民がテロに巻き込まれる可能性は低いとしながらも,公共交通機関における不審なカバンその他テロ活動の潜在的な兆候に注意すべきとしています。また,北アイルランドにおけるアイルランド関連テロ脅威度は,引き続き「深刻(severe- an attack is highly likely)」(上から2番目)とされております。



4 爆弾事件に関しては,以下も併せて御参照ください。

(1)2010年6月3日付け広域情報「爆弾テロ事件に関する注意喚起」

(2)パンフレット「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」

(3)パンフレット「海外旅行のテロ・誘拐対策」

(パンフレットは,http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.html に掲載しています。)